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日本語のドメイン名を使っていますか?

Webドメインマーケティングに関する最新の話題をレポートします。 (毎日コミュニケーションズ発行 Web Designing編集部による当Webサイト向けの協力記事です)

これまでインターネットのドメイン名は英数字(1バイト文字)というのが当たり前だった。「いつかは日本語のドメイン名も一般的になる」と言われても、にわかには信じがたかった。しかし、2003年に国際化ドメイン名が標準化されて以来、状況は少しずつ変わってきている。「日本語のドメイン名も一般的になる」のはそう遠い将来ではない。あなたの会社では日本語ドメイン名を使いはじめているだろうか?

■国際化ドメインの黎明

以前までは、ドメイン名で使用できる文字は、英数字とハイフン(-)だけというのがインターネットの仕様だった。しかし、2003年3月に、「IDN(Internationalized Domain Name:国際化ドメイン名)」がRFC(Request For Comments:インターネットの技術標準を記した正式文書)として公開され、英語以外の文字も使用できる状況が整った。そして、その後間もなくして、RFCに準拠して、日本語によるドメイン名についても運用が始まった(日本語ドメイン名)。

だが、技術というものは仕様が策定された後が重要だ。実際に利用されなくては意味がない。国際化ドメイン名にはWebブラウザソフトのMozilla、Netscape、Opera、そしてSafariが、早々に対応したのだが、まだ大きな問題が残されていた。それは、ブラウザで9割のシェアを誇るマイクソフト社のInternet Explorerが国際化ドメイン名に対応していなかったことだ。

■整備が進む利用環境、ついにIEも対応へ

しかし、状況は少しずつ変わっていく。2004年2月に「日本語JPナビ」というサービスが登場。このサービスによって、国際化ドメイン名に非対応のWebブラウザであっても、日本語のドメイン名(.jp)が入力された場合に「日本語JPナビ」のWeb画面を経由して目的のサイトにアクセスできるという機能が提供された。また、無料のプラグインソフトのJWordやi-Navも数多くのユーザーを獲得(2006年1月の発表によればJWordのユーザーは3000万を突破し、日本のパソコンの約半数に及ぶ)し、さらにWebブラウザであるFirefoxも公開直後から多くの人気を集めた。このようにして国際化ドメイン名/日本語ドメイン名についても徐々に利用環境が広がっていった。(米国の調査会社であるOneStart.comの2005年5月の発表によると、Firefox(Mozillaを含む)のシェアは約9%と躍進)。

さらに最近では、Googleなど検索エンジンでも日本語ドメイン名が表示されるようになってきている。日本語ドメイン名を採用しているWebサイトの場合、日本語ドメイン名のURLがそのまま検索結果に表示されるのだ。(2006年3月現在のところGoogle、Yahoo!JAPAN、gooが対応している。)

そして、マイクロソフト社からリリースされるInternet Explorerの次期バージョン(IE7)がついに国際化ドメイン名に対応する。このバージョン(IE7)は2006年夏ごろリリースされるという。これを機に国際化ドメイン名/日本語ドメイン名の利用が一段と進んでいくことだろう。

(注:IE7 は2006年11月に日本語版が公開された。また、2007年1月にはIE7を収録したWindows Vistaも発売された。)

画面はGoogleで“大手町 居酒屋"を検索した結果。 10位くらいに日本語ドメイン名のURLが表示されていた。今後、検索エンジンで日本語ドメイン名を目にする機会も増えてくるだろう。(画面の緑色でハイライトされている部分が日本語ドメイン名)

■日本語ドメインの使いどころ

この1〜2年における大きな環境の変化により、日本語ドメインの登録もすでに増加の傾向にあるという。そして、商品やサービスの名称をそのまま日本語ドメイン名に使う企業事例も出てきている。成功例として有名なのは、キリンビバレッジの「生茶.jp」だ。この商品の場合、商品名自体が漢字2文字なので覚えやすく、かつ同音異義語が存在しないために入力ミスが抑えられるという好条件が揃っていた。
「キャンペーン実施時に告知ポスター等に掲載した結果、ある程度の効果がみられたと思われます。今後、日本語ドメイン自体の認知が上がっていくにつれ、さらなる効果が期待できるでしょう」
(キリンビバレッジ株式会社 広報部)

その他にもアサヒビールの焼酎「刻の一滴.jp」(ときのいってき)の例もある。こちらも覚えやすく、入力ミスを抑えられそうなドメイン名だ。
「日本語ドメインを使った方が、英数字のドメイン名よりも商品名の訴求力が強いと考えたのです」
(アサヒビール株式会社 酒類事業本部宣伝部)

キャンペーンサイト
http://生茶.jp/

大半の日本人にとっては、アルファベットの綴りよりもカナ漢字のほうが目に留まり易いやすいし、たった一度見聞きしただけでも記憶に刷り込めるというメリットがありそうだ。
実施には、覚えるというよりも、自然と記憶に残ってしまうという感覚なのかもしれない。

日本語ドメイン名のメリット

  • 目に留まりやすい(目立つ)
  • スペルで悩まない、覚え易さ(伝達性)
  • 日本語独特の語感が伝わる

幼児や小学生に向けた英語教育の必要性が叫ばれているご時世だが、日本語ならではの良さも忘れずにいたいものだ。商標をそのままドメイン名にするケースや、宣伝のキャッチフレーズをドメイン名にしてしまうケースなどが考えられるが、他にも色々なアイデアがありそうだ。企業のマーケティング活動の中で日本語ドメイン名がどんな使われ方をしていくのか、今後の展開に期待したい。

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