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グローバル企業のドメイン活用術

ドメインは全世界の共通言語であり、世界へ向けた企業の顔といえます。全世界に活躍の場を求めるグローバル企業にとって戦略的なドメイン管理は避けて通れない問題です。世界に抜群のブランド力を持つ飲料メーカー 「コカ・コーラ」と、日本が世界に誇る自動車会社「トヨタ自動車」の2社に、マーケティングツールとして有望視されているドメインのあり方と管理術についてお話を伺いました。

伺ったのは、日本コカ・コーラ マーケティング本部トータルメディアコミュニケーションズ(以下、TMC)・知念 浩ニ氏、トヨタ自動車 広報部・荊木 顕治氏の両氏です。

■日本視点と世界視点のドメイン管理

日本コカ・コーラでは?
http://www.cocacola.co.jp/
日本コカ・コーラ 知念 浩ニ氏
日本エリアの販促戦略を束ねる、マーケティング本部シニアマネジャー

知念氏:「社内のドメインはマーケティング本部TMCで管理しています。関連会社も、別会社なので了解を得た上で、日本コカ・コーラ本社で管理しています。 ドメイン管理が曖昧になってしまうことが一番恐いですからね。同様の理由でホスティングも1社にお願いしています

コカ・コーラは、独自ドメインを取得したことで、URLが短くなり、商品パッケージにも記載することができるようになりました。加えて、ひとつのURLをPCと携帯サイトに振り分けている配慮も、ページビュー倍増につながっていると推測されます。
コカ・コーラという会社名がイコール主力商品名、ということからも分かるように、各商品名の認知度は群を抜いています。商品パッケージに、商品名そのままのドメインが記載されていれば、Webサイトへの誘導に高い効果が得られるというわけです。

例: http://qoo.jp(Qoo:コカ・コーラ)

当Webドメインマーケティング事務局が実施した調査でも、商品パッケージからのWebサイト誘導力は侮れないことが実証されています

トヨタ自動車では?
http://www.toyota.co.jp/
トヨタ自動車 荊木 顕治氏
Webを含めた海外事情にも精通したトヨタ広報担当者

荊木氏:「関連会社のみならず、海外の事業体等、各々が多くのWebサイトを立ち上げていますが、 会社や商品のブランディングを考えると、それらのサイトの統一感やコラボレーションが重要になってきます。そのためには、時間はかかるかもしれませんが、Webサイトのデザインやポジショニングの整理をしていきたいと考えています」

トヨタ自動車は、ドメインルール作りの真っ最中ということもあり、「自動車名.jp」といったドメインはあまり使われていません。ただ、以前よりキャンペーンにおける独自ドメインが活用されていて、現在も新型車「パッソ」のキャンペーンサイトとして汎用JPドメインが用いられています。

荊木氏:「ひと昔前のように、最初カローラから入って、生活にゆとりが出てきたらクラウン、のような画一的価値観が崩れつつあります。カローラだけで通す人もいるし、いきなりクラウンから入る人もいます。今、求められているのは、ターゲットユーザー別セグメンテーションです。ピンポイントでユーザーを呼び込むためには、汎用JPドメインを用いたオリジナルサイトも効果的だと考えています」

例: http://puchi-toyota.jp/(プチトヨタ劇場:トヨタ自動車)

Webサイトやドメイン管理の重要性を認識しているという点は、両社に共通しています。特にコカ・コーラは、ドメインを一部署で一括管理するとともに、ドメインを知的財産ととらえ、間違われやすい表記を先取りして取得するなど、徹底したドメイン管理を行っています。

トヨタ自動車もWebサイト管理体制の整理に乗り出していますが、その背景には、トラブルや不祥事が起きた場合に、個人投資家や外国人投資家に対し、現状報告や対策をリアルタイムで発信しなければならないという使命感があります。そういった 不測の事態に柔軟で素早い対応ができるWebサイト管理体制の下地作りとして、まずはドメイン管理の一元化から踏み出そうとしています。

■ブランドのリスクヘッジはドメイン管理から始まる

各コンテンツの中身は各部署・各国に任せるにしても、社名と同じ重みを持つドメインは、当然、一元管理されなければなりません。もし、ドメイン管理を各担当部署に任せきりにした場合、どのような事態が起きると考えられるでしょうか?

  1. 部署によってドメインの選定基準が異なることにより、全社を通じて全体的な統一感が損なわれる。
  2. ドメインの更新が疎かになり、最悪の場合、期限が切れて第三者に取られてしまう。
  3. 自社商品のドメインをいち早く取得したり、自社商品と紛らわしいドメインをあらかじめ取得しておくという事前策がとれない。

社内におけるドメインルールの必要性は、会社の規模にかかわらず押さえておくべき事項ですが、とりわけグローバル企業においてはドメインルールに対する高い問題意識が必要といえます。企業サイトにはふたつの役割があります。ひとつは企業情報の発信で、株主への情報公開の責務を果たすために、もはやWebサイトは欠くことができません。ふたつめが、マーケティングツールとしてのWebサイトです。

ドメインの管理を行っているのが、トヨタ自動車は広報部、コカ・コーラはマーケティング部という違いからも分かるように、企業サイトには広報とマーケティング、ふたつの顔が存在します。

Webサイトは全世界を対象にした強力な発信ツールです。逆にいえば、Webサイトは広報・販促活動の弱さが如実に露呈する場所であるともいえます。グローバル企業に限らず、 個人商店・中小企業においても、Webサイトがあらゆる地域に発信される広報・販促ツールであることを考えれば、グローバル企業並みにWeb戦略・ドメイン戦略を練る必要があります。 まずはWebサイト運営において、会社の顔といえるドメインを見直すことをお勧めします。

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